平成17年10月5日(水曜日)
沖 縄 県 議 会 文教厚生委員会記録<第2号> 説明のため出席した者の職・氏名
(参考人) 沖縄県社会福祉事業団 照 屋 政 治 君 施設長連絡会会長 沖縄県社会福祉事業団 金 城 敏 彦 君 職員労働組合執行委員長 県立沖縄療育園父母の会会長 宮 里 尚 安 君 県立具志川厚生園家族会会長 宮 城 朝 義 君 特定非営利活動法人 星 野 人 史 君 珊瑚舎スコーレ理事長 棚原区医療ゴミ違法焼却問題を 野 底 武 浩 君 考える会設立準備会代表世話人 棚原区医療ゴミ違法焼却問題を 比 嘉 照 彦 君 考える会設立準備会代表世話人 西原町徳佐田自治会会長 平 良 ヨシ子 君 (参考人補助者) 珊瑚舎スコーレ夜間中学校2年 宮 城 ヤス子 君 珊瑚舎スコーレ夜間中学校1年 新 垣 洋 子 君 西原町棚原自治会会長 城 間 明 君
○ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。 参考人からの意見聴取についてを議題といたします。 ただいまの議題につきましては、本委員会所管事務調査事項、医療及び保健衛生についてに係る12県立社会福祉施設運営の現状及び問題点と県の施策について並びに平成17年3月23日及び同年7月7日に開会した委員会での決定事項に基づき、陳情平成16年第60号、珊瑚舎スコーレ・夜間中学校に関する陳情、陳情第5号、医療廃棄物不法焼却による健康被害の救済等に関する陳情の3件に関し、今後の委員会審査の参考にするため陳情者等を参考人として招致し、意見を聴取することになっております。 本日の参考人として、沖縄県社会福祉事業団施設長連絡会会長 照屋政治氏外3名、特定非営利活動法人珊瑚舎スコーレ理事長 星野人史氏、棚原区医療ゴミ違法焼却問題を考える会設立準備会代表世話人 野底武浩氏外2名の出席をお願いしております。 まず初めに、本委員会所管事務調査事項、医療及び保健衛生についてに係る12県立社会福祉施設運営の現状及び問題点と県の施策についてに関し、沖縄県社会福祉事業団施設長連絡会会長 照屋政治氏、沖縄県社会福祉事業団職員労働組合執行委員長 金城敏彦氏、県立沖縄療育園父母の会会長 宮里尚安氏、県立具志川厚生園家族会会長 宮城朝義氏から意見聴取を行います。
略 ○ ありがとうございました。 参考人の説明は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないように簡潔にお願いいたします。 質疑はありませんか。
赤嶺昇委員。
○赤嶺昇委員 各委員の皆さんの協力で、また議会の判断で全会一致で採択をしたのですが、これまで県が沖縄県社会福祉事業団を立ち上げてきて、結果的に県の発言権というか、天下りでずっと関与してきたということなんですよね。そのあたりをもうちょっと説明いただけますか。
○金城敏彦参考人 県の派遣職員が現在、沖縄療育園の方にドクター2名と沖縄県社会福祉事業団事務局に専務理事という形で3名の方が派遣をされております。特に平成元年の名護厚生園の県立直営から、沖縄県社会福祉事業団に移管した時に110名の県の派遣職員が、当時一番多い時でありました。私も採用されて23年になりますが、当時平成元年の沖縄県社会福祉事業団への移管の時には新規採用の皆さんは、沖縄県社会福祉事業団への移管反対というような中で初出勤をした覚えがあります。当時、選挙で落ちた人が新しいポストに参事という位置付けで来たり、次長というポストに警察を退職された方が来たりといような状況がございましたが、ここ近年はそういった状況はありませんが、ただ申し上げたように理事長が知事というような状況で比嘉副知事、嘉数副知事から公社等の関与の方針の変更で今、理事の中から選任ということで民間理事になっておりますが、過去には職員採用等々を含めて当然そういった状況は一般的には広域採用でやられておりましたが、非常に偏った採用というのは過去にはございました。一般公募でやられた第一期生が僕でありまして、この以前については参事が就任したところの地域が異常に採用されたりとかという状況が過去にはございましたが、ここ20年程度はそういった状況はございません。
○赤嶺昇委員 こういった沖縄県社会福祉事業団を設立して、施設の目的は非常にはっきりしていますが、今言う人事であったりとか、今の県政の問題ではなく、ずっと前からの問題であって、どちらがいいか悪いかの問題ではなく、県が具体的に関与してきて、そこにいろいろな主要なポストを握ってきた。しかし、その歴史的な部分というのは否定できないわけで、この一方の部分と今施設を利用している、宮城さんがおっしゃっているように、利用者の皆さんと職員の30年の心の信頼の部分。今、指定管理者という制度は私は基本的には賛成なのですが、ただ人を見るという仕事というのは簡単に体制をかえたからといってできるものではないのかなという部分は非常に感じております。今回、県の福祉保健部が皆様方と率直な意見交換ができるということは良いことではないかと。福祉保健部の対応は誠意ある対応をしていただいているのはないかと素直に評価しています。これから一括無償譲渡という中で、今の県の税源の部分を言うと、我々も議会の立場からすると財源の部分はどうしても考えないといけない。しかし有償譲渡というのは、これまでの話にもあるように、沖縄県社会福祉事業団そのものが単年度決算であったという部分なのですよね。蓄えができなくて、単年度決算でやってきたことが一番のポイントなのです。そのあたりをもう一度お願いします。
○照屋政治参考人 沖縄県社会福祉事業団設立以来、今おっしゃったように単年度予算決算でやっておりますので、いわゆる剰余金についてはその年度が終わったら返納という形でやっておりまして、積立は一切やっておりません。ですから、昭和47年、沖縄県社会福祉事業団設立当初、いわゆる現実に至るような経過は全く想定されていないという中でこういったことが起こっていると思います。ですから県当局も全くそれを想定していなかったと思いますし、いわゆる先ほどの46通知に基づいて県の安定したものと民間の機能性、融通性を加味したものが事業団なんだということで実際運営されてきたましたので、近年になりまして国の状勢が大分変わっております。その中で三十何年間の方向性が変わってきたのではないかと思いますけれど。
○赤嶺昇委員 そうすると、今後県が方針を具体的に決めていくと思いますが、ポイントは県の持ち出しの部分なのです。これは我々議会も沖縄県社会福祉事業団の一括無償譲渡という部分で採択はしたのですが、今後県の持ち出しというのは厳しいと思うのです。退職金の問題であったり、今までの整理しないといけない部分は理解できるのですが、本当に沖縄県社会福祉事業団として皆さんがそれぞれの職員の生活もある中で自分たちのシュミレーションを作って、自分たちの待遇を落としても利用者との信頼関係であったりとか仕事の部分で、それでも自分たちはやるのだという意気込みを今一度聞かせていただきたいなと。我々議会も採択はしたのですが、今後は、12施設の中で採算、不採算も全部ひっくるめて自分たちがこれを守っていくのだという部分をしっかりと示していただきたいと思います。
○金城敏彦参考人 赤嶺委員のおっしゃるとおりであると思います。私たちも当然労働組合でございますので、そういった立場で沖縄県社会福祉事業団事務局ともそういった部分は努力をこの間してまいりました。当時、申し上げたように平成元年あたりで県の派遣職員が100名を超える状況の中で、当時14億円の県費持ち出しという状況を受けて、2000年度の介護保険制度の部分が当然福祉基礎構造改革というようなことで、利用者との個人計画になるというような福祉構造の変革がある時に、私たちとしても14億円の持ち出し額は当然努力をしないといけないなという思いで、労働組合としても今、7年間の定年不補充を受け入れ、あるいは調理業務に働く皆さんの意向も踏まえながら調理業務の民間委託等を踏まえて、沖縄県社会福祉事業団事務局の決算の見込みですが、平成17年度末では6000万円の持ち出ししかないという状況まで、沖縄県社会福祉事業団としては労使一体となって県費持ち出しの額は減ってきた。一方では、昨年度ドクター、専務理事以外の県派遣職員の18名の引き上げによってそういうった部分も含めて、大幅な持ち出し額が少なくなったと。おおむね6000万円だと言われている部分については私も勤務経験がございますが、うるま婦人寮、これは県内では沖縄県社会福祉事業団しか持っておりませんし、DV施設であって、当然この部分は措置収入では間違いなく運営はできないと。おおむねうるま婦人寮の決算の状況でも毎年5000万円から6000万円の赤字だと言われている部分。それと宮古の方に漲水学園、児童養護施設が、児童虐待等々ありますが、そういった部分についても民間参入ができない。県の福祉行政としてやるべき施設だと。それと石嶺救護園、よみたん救護園、両救護施設が、いわゆる生活保護の施設がござますが、この部分についても県内で民間が経営状況がないと。他都道府県においても直営か宗教法人、あるいはNPO等々で営利を目的としない団体しか運営していないと。すなわち我々が無償譲渡を求めた部分については、いわゆる採算部門というのは当然介護老人福祉施設等々については沖縄県社会福祉事業団が運営をしても採算は合います。ただ、うるま婦人寮や漲水学園、あるいは生活保護施設については本来県の福祉行政として当然やるべきであると。その部分については一法人に責任を押し付けるのではなく、逆に県からの支援も必要だと。ただ今の県の財政状況等々もふまえて採算施設、不採算施設も含めて沖縄県社会福祉事業団、言葉は無償になるのですが実質上は無償譲渡することによってうるま婦人寮やそういった不採算施設について県の一般財政の予算の継ぎ足しが永遠に起こってこない。一法人の沖縄県社会福祉事業団が担いますという決意も含めての無償譲渡でありますので、言葉じりは無償譲渡ですが、中身的には本来県が一般財源を使って福祉行政として担うべきDV施設や児童虐待の施設もあるいは生活保護施設もそういった状況で一事業団が法人として担うという決意も含めて、私たちも今、沖縄県社会福祉事業団事務局と平成18年度の賃金表も全く県に準じない独自の民間調査もしながら、ただ定年まで働き続けられる前提として利用者処遇の継続もあるんだという思いで、今、その決意も含めて私たちは当然身も削り、血も流すという決意でやっております。ちなみに全国の社会福祉施設の平均勤続年数が7年という実態を踏まえると、定年まで働き続けられる職員処遇を受けていないという状況もございますが、沖縄県社会福祉事業団としてはこれまで公立民営として果たしてきた、それとまたうるま婦人寮や生活保護施設等々も含めて担うという部分ということについては当然、雇用継続が利用者処遇の継続にあたるという思いで、私たちもこの部分については覚悟を決めて、今、沖縄県社会福祉事業団事務局と交渉を進めておりますが、非常に厳しい現実がありまして、10%以上削らないと全く経営ができないという状況の中で、どう配分議論をするのか、そういった部分については非常に厳しい状況という認識は持っておりますが、これは雇用継続の方が大事だという思いで、今、沖縄県社会福祉事業団事務局とも交渉を重ねているところでございます。
○赤嶺昇委員 12施設の一括の部分が一番のポイントだと思うのです。採算施設は指定管理者で公募するとたくさん来ると思います。しかし不採算施設をやりたいという所はいないと思うのです。そうするとこれを県が直営すると余計な持ち出しになっていきますし、これは固定化されていきますので、そのことを沖縄県社会福祉事業団として身を削っていきながらも、今、本当に公務員に対して風当たりが強い中で、皆さんは準公務員という位置づけですが、自分たちでシュミレーションを作って、その不採算施設もひっくるめて自分たちはやっていくのだと。しかし当面のそういった調整はありながらも、そういう決意であるということを堂々と訴えて、また利用者の立場に立って経営をやっていただきたいなということをお願いを申し上げたいと思います。
略 ○ 再開いたします。 午前に引き続き、審査を行います。 次に、陳情平成16年第60号、珊瑚舎スコーレ・夜間中学校に関する陳情に関し、特定非営利活動法人珊瑚舎スコーレ理事長 星野人史氏から意見聴取を行います。
略 ○ ほかに質疑はありませんか。 赤嶺昇委員。
○赤嶺昇委員 まず沖縄県の方で義務教育未修了者の実態調査をしていないということなのですが、これは皆さんの方からそういう要請をしたことはないですか。要するに直接県の方に聞かれて、今後県としてそれを調査をするような方向であったのか、そのあたりは聞かれたことがあるのか。
○星野人史参考人 ありません。
○赤嶺昇委員 わかりました。これは今のやりとりを聞くと課題だと思っております。学齢を過ぎて、先ほどの宮城さん、新垣さんの話を聞いて、本当に他の委員も言っているように、非常に課題だなということを実感として感じているところでございます。おそらく宮城さんも勇気を持って今回はすぐに電話したということなのですが、もしかしたらどこかには学びたくてもなかなか勇気がなかったりとか、きっかけがなくて、一歩を踏み出せずにそのままな方がもっと多いのではないのかということをそのお話から感じました。ですから、全国的に夜間中学校の状況が変わってきている中で、沖縄県はそのニーズも、向学心のある方々も多いということでしたので、ボランティアで成り立っているとうところで、ある意味これは行政の役割でもあるのではないかということを実感しているのですが、率直に年間500万円程度だということのですが、これまでボランティアの皆さんの気持ちと寄附金で成り立っていると思いますが、その精神を生かしながら、今ある一ヵ所だけではなくあと何カ所かというお話ですよね。そうするとそれは500万円という部分ではないわけですよね。そのあたりをもう一度確認させてください。
○星野人史参考人 その500万円というのは珊瑚舎スコーレでやる場合です。珊瑚舎スコーレは昼間がありますからそのお金が使えるわけです。夜間中学校だけであの規模のことをやろうと思えば、その6倍くらいかかるはずです。夜間中学校だけなら3000万円かかるはずです。珊瑚舎スコーレの場合には昼間の生徒さんが来ていて、学費を納められているからそのお金で済む。だから県内一つでは足りないと思っていますが、それぞれの場所でやろうと思えばこれは試算しなくてはいけないけれど、公立の夜間中学、正式には夜間学級と言いますが、それを作ることを考えれば桁がいくつも違う。いわゆるNPO法人でもいいし、なんでもかまわないのですが、ある基準を満たしたところに委託し、形はいろいろあるでしょうが、行政と一緒になって民間とで協力しあってやる。沖縄県の場合には退職なさった先生方の横の繋がりが大変強いですよね。珊瑚舎スコーレがボランティアで保っているのもそういう先生方、先生ではない方も当然いらっしゃるわけですが、そういう方々がすごく協力的です。これも沖縄県のすごい特徴だと思っております。その方々が応援してくださっている。それで保つのです。おそらく、呼びかけたらヤンバルにも離島にもボランティアで参加しますよという方々がいらっしゃると思うのです。ただ、交通費もゼロというのはまずいですから、なにがしかの謝礼を差し上げなくてはいけない。将来的にこれを続けるのであれば、そうしなくてはいけないと思っております。
○赤嶺昇委員 そうですね。もしこれから県の方で、義務教育未修了者を把握していって、今後その皆さんが学びたいということになってくると、これは戦後補償の一環でやらないといけない部分なのかなということを率直に感じているのです。その際に、珊瑚舎スコーレはすでに昼間の部分の施設があるからなんとか500万円という最低限だと思われる額ですが、しかし一般的にはその額ではできないですし、夜間中学校がこれからいくつか必要ということになれば最低限の経費の方法をどうするのかということも含めて考えないといけない。それは我が沖縄県の特徴で、それはやらないといけない部分だと思っております。今回のこの陳情は非常に意義があると思っております。我々県議会もそれを今後真正面から目を向けていかないといけない部分からすれば、本当にありがたいことだと思っております。今回皆さんが出しているそれぞれの要請に対しても、県の方にも行っていると思うのですが、その調査をしていった段階で、今一ヵ所しかないわけですから、おそらくそこがモデルケースとして参考になっていくのではないかと思っております。しかし今の珊瑚舎スコーレの部分だけではなく、他に作る場合の課題というのも併せてそれをやっていくためのノウハウも含めて、やはりこれから皆さんのそういうノウハウをいただかなければならないということを素直に感じているところでございます。それから宮城さんと新垣さん、どちらでもかまわないのですが、生徒として今珊瑚舎スコーレで勉強されてまして、他の同じように勉強している皆さんとの交流も含めて、勉強を学ぶことも非常に楽しんでいることを感じたのですが、それ以上にここに4月から入られているということですので、やはり人生として本当に意義あるのかもう一度お聞かせ願いますか。
○宮城ヤス子参考人 意義は大いにあります。皆それぞれやりたくて来ますので、でも全然勉強をしていない人もいらっしゃるし、私は小学校でちょっとはかじっていますので、そういうこともありまして、勉強をやる側と教える側のコミュニケーションがないとできないのです。それにあなたができるから良いというものではなく、できない人もできる人もお互いに星野先生がそれを教えていくように指導してくれるものですから、自分がわかれば隣の人に教えるとか、お家にいるよりは学校に行きたいという気持ちです。それで夏休みというのもあるのですが、それを寂しいと感じます。とにかく学校に行って皆の顔を見て、授業を受けたい。ボランティアの先生がおっしゃるには、皆が真剣だから先生方も良いと言うのですが、とにかく皆で協力してやっています。生徒同士の話でも、人の家庭はいろいろありますから、そこでまた学ぶことも大いにあるのです。自分だけがこうだったかと思っていたら、もっと大変な人もいらっしゃるもので、そこで私も自分はまだ良かった方だねと感じたことが大いにあります。
○新垣洋子補助者 皆さん楽しんでやっています。私は無学な者でしたが、今は少しずつ字も書けるようになったし、あいうえおから教えてもらっております。ボランティアの先生方のおかげです。よろしくお願いします。
○星野人史参考人 宮城さんと新垣さんのこの表情を今、小学校の教壇に立たしたいくらいですね。我々からすると大先輩ですが、教育の分野でいろいろと問題がある中で、本当に勉強して学校を楽しいと感じているこの表情を見ると、もしかしたらこういう部分が学校ではないかと思います。いろいろ勉強してもできなかった。しかし今、本当に勉強して楽しいという言葉を自分の子どもにも聞かせたいなという気持ちです。本当に良かったなと思ってます。
略 ○ 質疑なしと認めます。 以上で、星野人史参考人等に対する質疑を終結いたします。
略 ○ 再開いたします。 次に、陳情第5号、医療廃棄物不法焼却による健康被害の救済等に関する陳情に関し、棚原区医療ゴミ違法焼却問題を考える会設立準備会代表世話人 野底武浩氏、同代表世話人 比嘉照彦氏、西原町徳佐田自治会会長 平良ヨシ子氏から意見聴取を行います。
○ ありがとうございました。 質疑を進める中で、平良ヨシ子さん、城間明さんについては御意見を賜りたいと思います。 これより参考人等に対する質疑を行います。 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないように簡潔にお願いいたします。 質疑はありませんか。
○赤嶺昇委員 今、スライドを見させていただいたのですが、自治会なり、地域住民の皆さんで、特に子どもたち、乳幼児の状況というのは実際にはもっとひどいのでしょうか。スライドで見ている部分もあるのですが、潜在的にもっといるということがあるのかどうかをお聞かせいただきたいと思います。
○比嘉照彦参考人 10代以下の子どもたちは、自分の身体の症状をちゃんと訴えることができません。そういったことから自分の体調について、自分の身体がどのような異常にあるかということが訴えきれず、親でも子どものその状態を掴みきれないので、異常さが身体内で相当進行しているのではないかというように思われます。
○野底武浩参考人 付け加えます。資料は最後の方に、ともに学びと書きましたが、この母親、父親が学ばないと自分の子どもの異常性になかなか気が付かないのです。医者に連れて行っても沖縄県には専門医はおりませんし、例え東京都の専門家の医者のところに連れて行ったとしても判定が難しいというように言われています。それが1点で、私自身、自分の子どもがどうもちょっとおかしいなと気が付いたのは、やはり勉強してからです。そういうことで、どうも問題があるなと感じだしたのが1年くらい前で、それから勉強して、こういうことに当てはまると気が付きました。だから勉強が必要だということ。それから、特にひどい時には、親たちは逆に隠して、表に出さないのです。小さな部落ですから、出すと―昔もありましたよね。そういう子どもがおかしくなったら外に出さないようにするとか、あるいは相談しないとか。そういう傾向がどうもあって、なかなか表には出づらい状況なのです。ですから、そういったことで、行政がもっと啓蒙活動も含めて動いていただくということがないと、この問題はなかなか表に出づらい。ですから、一番最初に健康調査と書きましたのはそういうことです。 ○赤嶺昇委員 スライドの中では、隣近所の保育園の小さな子どもの写真が出ているのですが、この保育園の中でも同じような症状を持っている子どもたちというのはたくさんいるのですか。
○野底武浩参考人 そのとおりです。焼却していた当時は、たくさん聞きました。当時よりは良くなっているものですから、母親が治ったと言ってしまうのです。ところがこうやって実際に写真に症状として表に出て残る人もいる。しかし、母親が勉強したら、これはやはりおかしいということを感じると思います。実際に、他の子どものケースですがこの保育園に通わせていて、親がよく私たちと一緒に勉強して、やはり私の子は少しおかしいというように最近気が付いている母親もおります。
○赤嶺昇委員 そうしますと、県は因果関係の部分を言っているわけですよね。それで、これは専門医でないとなかなか現状がわからないという部分で、皆さんが特に今言っているのは、専門医よる被害住民の診察と治療及び住民の集団検診ということなのですが、それについて県の感触というのはどうなのでしょうか。
○野底武浩参考人 県の環境整備課、あるいは健康増進課、福祉保健部のほうかもわかりませんが、基本的にはこういう姿勢を取っています。住民の健康問題は西原町が一義的に担当すべきであるという姿勢であります。ただ、必要なことがあれば協力はするということですが、実質上は今のところ県の方から何らないです。
○赤嶺昇委員 西原町はどうしていますか。
○野底武浩参考人 やっと1年経って、去る9月30日に西原町の費用で北里研究所病院の宮田先生に10名を診察していただきました。先ほどお示しした10代の被害者の診断結果は、その診察結果の一つです。
○赤嶺昇委員 そうすると1年間、西原町は特に動いてこなかったということなのか、このあたりはどうなのでしょうか。
○野底武浩参考人 そういうことではなく、昨年の11月に調査をしましたけれどもその際には、私たち住民も一緒になって調査の質問票を作りましょうと提案しました。私たち被害者が一番勉強していますので。このことは、例えば杉並区の似たような被害の場合も住民が一番勉強しているのです。住民が一番勉強しているので難しい病気ですし、一緒にやりましょうと提案したのですが、それは蹴られまして、西原町独自の調査をやりました。しかしその結果は未だ公開されていません。それが1点です。その後に行ったのがこの9月30日の住民派遣の検診ということです。その間いろいろな、県内に専門医がいないということもあって、簡単には進まなかったという事情もあります。
○赤嶺昇委員 平良ヨシ子さんは自治会長ですよね。自治会と西原町とのやりとりというのはどうなっていますか。西原町は誠意を持ってやっていましたか。
○平良ヨシ子参考人 こういう話が出てきた時に、まず焼却炉の撤去ということで私たちはまず棚原自治会、森川もでしたが、その撤去が最優先だということで、それを要請するために西原町にも働きかけて、それから県議会の知っている方にもそのやり方を教えていただいて、そういうように陳情したわけです。それでわずか1、2カ月くらいの間に撤去されて、良かったなと思っていたのですが、その後の間が長いのです。やはりいろいろな問題が出て来まして、その度に西原町とも連絡を取り合って、どうしたらいいのかといろいろとやりましたが、今年になって自治会が全く手を離れたというわけではないのですが、考える会を立ち上げたのです。その方たちを中心にして、専門的なことをやりましたので、私たちはその方たちのサポートというか、応援する形になりました。足並みは一緒になって、西原町の方に要請したりということをしました。 ○赤嶺昇委員 そうすると、第一義的には西原町で、県はサポートするようなことを言っていて、実際にやるのかわからないということですよね。皆さんとしてはそこは連携して、一刻も早く被害の実態把握をするということをまずやってもらいたいということでよろしいのでしょうか。
○野底武浩参考人 おっしゃるとおりです。実は、県の環境整備課ですけれど、土壌調査をやりたいというように言っていて、かなりお金もかかるのですけれど。しかし健康問題の方が先で、そこに優先してくれと。できれば土壌調査にかかる費用も健康調査の方に移していただいて、今20名、10名は私費、10名は町のお金ですが、もしいくらかかるかわかりませんが、土壌調査で200万円かかるとしましたら充分に20名以上30名近くの人が健康検診に行けるのですね。そういった部分に回してほしいということも要望しているのですが、先ほど言ったような区分けと言いますか、縦割り行政と言いますか、そういうことでなかなか実現していないということです。
○赤嶺昇委員 例えば専門医に来てもらって検査してもらうには、具体的な試算は出していますか。
○野底武浩参考人 比嘉照彦共同代表も含めて、考える会で宮田先生とかそれから角田先生とか、青山先生とか経験豊富で信頼できる医師というのは数えるだけなのです。そういう医師に要請をしましたが、一つは多忙である。専門医が少ないために2カ月から3カ月待つのですね。そこでとても沖縄にまでは行けないと。それから先ほども言いましたように、特殊な機材で検査をするものですから、それを持っていくことはできないということでお断りされている状況です。それで私たちも当初はこちらでということも考えたのですが、まずはできることからということで、派遣の方でやっと10名を実現したという状況です。
○赤嶺昇委員 そうしますと、専門医も少ないということで、こちらから派遣する。皆さんはとにかく今は住民の健康の部分を診断してほしいということで、県や西原町の方にも言っている。それで、その部分の県の動きというのは土壌調査であったりという部分ですよね。そこはどうなのでしょうか。例えば派遣して、検査の費用というのは旅費以外でもけっこうかかるものですか。
○野底武浩参考人 今回10名行って、費用、旅費含めてみんなで70万円くらいだったと聞いております。ですから、先ほど言いましたように200万円で土壌調査をするなら30名近くがいけるということで、むしろ住民が求めているのは派遣であったり、あるいは医師に来ていただいて、講演会程度でしたら1泊2日くらいでできますので、講演会とか勉強会とかといったことを望んでおります。
○赤嶺昇委員 費用の部分を聞かせてもらったのですが、検査の時間というのはけっこうかかるのですか。すぐできるものですか。
○野底武浩参考人 10名行って、だいたい午前の半日で終わりまして、午後は宮田先生のご厚意で2時間近く診療というか、今後の生活指導を含めて。実はこれには薬を出す方もいますけれど、治療の王道は生活指導等を中心としたものです。そういったことで、半日とちょっとくらいで10名が治療診療が可能であるという状況です。